土曜日, 4月 20, 2024
ホーム調査レポート近畿圏不動産流通市場の動向について(2021年,10~12月期)

近畿圏不動産流通市場の動向について(2021年,10~12月期)

10~12月期の中古住宅取引はほぼ横ばい、物件価格の上昇続く

(公社)近畿圏不動産流通機構が1月25日に発表した2021年10~12月期の近畿圏の中古マンション成約件数は、4,549件(前年同期比プラス1.0%)と2四半期ぶりに増加し、10~12月期としては1990年の機構発足以来最大となりました。市場の売り出し(新規登録)件数は15,056件(同プラス0.5%)と6四半期ぶりに増加しました。

成約価格は2,560万円(前年同期比プラス7.4%)と6四半期連続で上昇しました。売り出し(新規登録)価格は2,572万円(同プラス3.1%)と18年1~3月期から16四半期連続で上昇しました。成約・新規登録価格ともに上昇基調にあるなかで成約・新規登録件数も増加に転じ、中古マンション取引は堅調な動きがみられました。

中古戸建住宅の成約件数は3,294件(前年同期比マイナス0.4%)と、ほぼ横ばいとなりました。新規登録件数は12,138件(同マイナス0.1%)でほぼ横ばいでした。成約価格は2,004万円(前年同期比プラス5.0%)と5四半期連続で上昇し、新規登録価格も2,620万円(同プラス2.3%)と16年1~3月期から24四半期連続で上昇しました。中古戸建市場も成約・新規登録価格の上昇基調に変化はなく、長らく続いてきた売り物件不足も解消されつつあります。

コロナ禍の先行きは予断を許しませんが、日銀による超低金利政策は継続される公算であり、不動産市場の外部環境は大きく変化しない見通しです。中古マンション・中古戸建住宅ともに価格面の需給はタイト化しており、住戸のゆとりや設備条件の改善を目的に住み替え需要は活発となっています。売主の様子見姿勢を背景とした新規登録件数の減少にも歯止めがかかりつつあり、近畿圏の中古住宅市場は当面、堅調に推移するものと見込まれます。

近畿圏の中古マンション成約件数・価格とも前年比でプラスに

近畿圏不動産流通市場の動向について(2021年,10~12月期)のサブ画像1

(注)近畿2府4県
(出所)近畿圏不動産流通機構

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