金曜日, 4月 26, 2024
ホーム調査レポート近畿圏不動産流通市場の動向について(2022年10~12月期)

近畿圏不動産流通市場の動向について(2022年10~12月期)

2022年10~12月期の中古住宅価格は上昇続くも、注視すべき金利等の動き

(公社)近畿圏不動産流通機構が1月24日に発表した2022年10~12月期の近畿圏の中古マンション成約件数は、4,099件(前年同期比マイナス6.6%)と再び減少し、市場の売り出し(新規登録)件数は14,022件となりました。成約件数は近畿圏の対象12地域中9地域が前年比で減少し、減少エリアは前期比で5地域増え、取引が軟調なエリアが目立ちました。

中古マンションの成約価格は2,754万円(前年同期比プラス7.1%)と10期連続で上昇し、売り出し(新規登録)価格は2,780万円と前期比で1.5%上昇しました。成約価格は12地域中9地域が前年比で上昇し、上昇エリアは前期比で1地域減りました。最も価格水準が高い大阪市は、29期連続で前年同期を上回っています。

 中古戸建住宅の成約件数は2,624件(前年同期比マイナス1.0%)と4期連続で減少し、新規登録件数は8,822件となりました。成約件数は12地域中7地域が前年比で減少し、減少エリアは前期と同数でしたが、大阪府北部が6期連続で減少する一方、大阪市は2期連続で増加するなど地域差もみられました。

 中古戸建住宅の成約価格は2,255万円(前年同期比プラス3.1%)と9期連続で上昇し、新規登録価格は2,718万円と前期比で1.6%上昇しました。成約価格は12地域中10地域が前年比で上昇し、上昇エリアは前期比で2地域増えました。大阪府南部は8期連続、阪神間は7期連続で前年同期を上回っています。

 中古マンション・戸建市場ともに価格が上昇する中で取引は減少が続き、相対的に高額な物件取引が堅調な一方、値頃感ある物件取引は軟調です。今後は、不動産市場と密接な関係にある金融市場の動向がカギとなりますが、当面は金利や物価の上昇懸念が住宅購入者のマインドに与える影響や、買取再販等の事業性資金の金利動向が市場に与える影響を注視する必要があります。
 

近畿圏不動産流通市場の動向について(2022年10~12月期)のサブ画像1

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

Most Popular

Recent Comments