三菱ＨＣキャピタルグループとリノベるが合弁契約を締結

不動産再生を軸としたプロジェクトマネジメント事業を通じ社会的課題の解決およびサーキュラーエコノミーの実現に貢献

　三菱ＨＣキャピタル株式会社(代表取締役 社長執行役員：久井 大樹／以下、三菱ＨＣキャピタル)のグループ会社である三菱ＨＣキャピタルリアルティ株式会社(代表取締役社長:若尾　逸男／以下、三菱ＨＣキャピタルリアルティ)とリノベる株式会社(代表取締役:山下　智弘／以下、リノべる)は、このたび、不動産の再生を軸としたプロジェクトマネジメント事業に関する合弁契約を締結しました。今後、両社が出資する合弁会社(以下、JV)を通じて、不動産の再生による社会的課題の解決およびサーキュラーエコノミーの実現に貢献していきます。

　昨今、建築費高騰による開発プロジェクトの延期・縮小、上場企業の経営環境の変化による企業保有不動産(CRE)*1の有効活用・売却の需要増加、人口減少下における公共不動産の再編や老朽化する歴史的建造物の利活用などにより、不動産再生のソリューションであるリノベーション、コンバージョン*2の需要が高まっています。リノベーション、コンバージョンはスクラップアンドビルドと比較し、経済合理性や地域の歴史や文化などの文脈を受け継ぐことができる点に優れています。さらに、リノベーションはCO2排出量を最大75%、廃棄物の発生を最大96%削減する効果があり*3、脱炭素社会やサーキュラーエコノミーの実現に大いに貢献することができます。

　このような背景から、両社は2025年2月に資本業務提携契約を締結し*4、リノベるの企画・設計施工・運営まで一貫したプロジェクトマネジメント機能と三菱ＨＣキャピタルの不動産再生投資、アセットマネジメント機能を活用した両社協働による新規事業の開発などを検討してきました。そして今般、両社の機能を活用して不動産の取得から再生による資産価値の最大化まで一貫したプロジェクトを共同推進し、都市・地域再生プロジェクトマネジメントを行うJVとして「リテラム株式会社(英名：RterraM, Inc.) *5」を設立することを決定しました。

　本JVは、再生投資の取り組みテーマとして「サーキュラーエコノミー」「脱炭素」「自然再興」「コミュニティ」「まちの新しい価値になる文化・都市デザイン」を定め、それらを統合した「不動産の再生成を通し、まちのポテンシャルを最大化する」というミッションのもと、「まちの新しい価値を創造するプロジェクトマネジメントカンパニー」として“再生”に特化したプロジェクトマネジメントを行います。具体的には、都市・地域のホテル、レジデンス、オフィス、商業施設、歴史的建造物など多様なアセットタイプについて、再生による資産価値の最大化を図ります。

　また、両社は、三菱ＨＣキャピタルが有する顧客基盤とリノベるの全国対応可能なリノベーションプラットフォームを活用し、積極的にプロジェクト開発を進め、本JVが2030年までに累計1,000億円規模のプロジェクトを組成し、不動産再生事業のリーディングカンパニーとなることをめざします。

*1 企業が保有する自社ビルや工場、物流倉庫、研究所、社宅、寮、収益不動産、遊休地などを含めた全ての不動産。

*2 リノベーションは、既存建築物の性能や価値を向上させることを目的に内外装や設備を改修すること。コンバージョンは、既存建築物の用途を変更し、新たな機能や価値を持たせることを目的に全面的な改装を行うこと。

*3 参照：2023年12月7日付ニュースリリース「賃貸レジデンス『コンフォリア高島平』で産学共同研究を実施」

https://www.renoveru.jp/corporate/news/7543

*4 2025年2月28日付ニュースリリース「三菱ＨＣキャピタルとリノベるが資本業務提携契約を締結」

https://www.mitsubishi-hc-capital.com/investors/library/pressrelease/pdf/2025022801.pdf

*5 社名である「RterraM」の「terra」は、土地やまち、大地や地球を意味し、個別の不動産再生を超えたリテラムの視座を示し、Regenerative(再生成)、Multiple Impact(多元的な価値創出)という意味を込め、大地で価値を育てていくという意思を表現。

■リテラムの概要

■三菱ＨＣキャピタルの概要

■三菱ＨＣキャピタルリアルティの概要

■リノベるの概要