~「安定感」「社会貢献度」が魅力も、待遇改善(働き方や給与)やデジタル化の遅れが課題~
建設DXに取り組む野原グループの野原ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:野原弘輔)は、2024年卒の就職活動解禁日が3月1日に迫るのを前に、全国の大学生1,000人に対し、インターネット調査による「建設業界イメージ調査」を実施しました。調査結果から、学生が魅力に感じる業界にするには何が必要かを考察します。(調査結果の詳細は、別紙を参照願います。)
- 調査結果 サマリー
●建設業界では、デジタル技術の積極的な導入をはじめとする「建設DX」の動きが活況だが、学生にとってはその印象も薄く、建設業界への志望意向は15.6%
●建設業界のマイナスイメージとして挙がっている「働き方や給与(待遇)」の改善が、学生にとっての魅力的な業界への一歩
- 調査結果トピックス
※主要トピックを以下に記載。詳細は、別紙を参照願います。
- 【建設業界への志望意向】建設業界の選考について、「受けようと思っている」(2.2%)、「受けるかもしれない」(13.4%)を合わせて全体の15.6%となった。
- 【建設業界の仕事イメージ】学生が抱いている建設業界でどのような仕事をするかのイメージは、「技能工・技術職(職人)」「施工管理(現場監督)」が上位に。建設現場で働く職業というイメージが強いと推測される。
1位:技能工 66.4%
2位:設計職 61.7%
3位:施工管理(現場監督)59.8% - 【建設業界のマイナスイメージ】働き方や給与(待遇)が先行している。業界の仕事イメージの結果と合わせると、学生には、建設現場での待遇面改善が遅れていると思われているようだ。
また、7位に「デジタル化が進んでいない」(13.5%)、8位に「グローバル化が進んでいない」が入っていることにも注目したい。
1位:残業、休日出勤 36.4%
2位:給料が低い 29.5%
3位:清潔感がない 19.5% - 【建設業界のプラスイメージ】建設業は、生活の三大要素といわれる「衣食住」に関連するため「安定感がある」が上位に。また、社会的な貢献度が高い業界とも思われている。9位の「SDGsに取り組んでいる」(10.7%)も注目したい。
1位:スキルが身につく 34.8%
2位:社会貢献度が高い 33.0%
3位:安定感がある 30.5% - 【志望業界を変える要素】回答結果から、「学生が魅力に感じる業界にするには何が必要か」を示唆していると推測できる。
1位:待遇や平均給与 43.4%
2位:働き方に自由度 38.7%
3位:景気がよく将来性がある 35.5%
- 調査実施概要
調査期間 | 2023年2月7日~2月9日 |
回答数 | 1,000名 |
調査対象者 | 全国の大学1年~3年生 |
調査方法 | インターネット調査(ゼネラルリサーチ株式会社) |
- 野原グループ CDO 山﨑芳治より|調査結果について
志望業界を変える要素の3位に「将来性がある」(トピック5)、建設業界は安定感があるとのプラスイメージ(トピック4)があるにもかかわらず、建設業界を志望している学生が15.6%であることは、業界人として真摯に受け止めたいと思います。
建設業界では、従事者の高齢化などもあり、2030年には建設需要に対して、ベースライン成長の場合、建設技術者は6%の約3万2000人(内閣府予想の成長実現ケースを当てはめると10%の約6万人)、建設技能工は9%の約23万1000人(同14%の約36万4000人)が足りなくなると予想されています。
建設業界の仕事のイメージ結果(トピック2)では、1位(技能工)と3位(現場監督)と、建設現場で働くことが多いと考えられていることがわかりました。
業界のマイナスイメージ(トピック3)では、待遇(働き方を含む)と給与があげられており、学生が魅力に感じる業界にするためには、労働生産性を高め、また若い世代が働きやすい環境を整えることが急務と言えます。
現在、国と建設業界は官民一体で、生産性を高める手段として、「建設DX」に取り組んでいます。
これまでレガシー産業と呼ばれていた建設業界でも、IT活用のみならず、AI(人工知能)やICT(情報通信技術)、BIMといったデジタル技術の活用が急速に進んでいます。
特にBIM(ビム/ Building Information Modeling)によるデータの利活用で建設工程全体の生産性向上を実現する動きが始まっています。BIMは、直訳すると、情報で建物をつくること。建設物のデジタルモデルに、部材やコストなど多様な属性データを追加した建設物のデータベースを持たせ、設計・施工・維持管理といったプロセスを横断して活用するため考え方や仕組みです。
ただ、調査結果からは、業界では注目され政府も推進しているにもかかわらず、BIMは、学生が思う「デジタル化が進んでいる領域」として、たったの4.8%というほぼ知られていないことが分かりました。業界と学生には大きなギャップが見られます(詳細は、別紙参照)。
しかし、建設業界は変わっていきます。実際、弊社は「建設業界のアップデート」の実現にむけ、BIM設計-生産-施工支援プラットフォーム「BuildApp(ビルドアップ)」を主軸に建設DX推進事業を展開しています。
未来を担う若い世代には、この数年で、デジタルで大きく進化する建設業界に期待していただきたいですね。きっと、これから変わっていく建設業の面白さ、自分たちで変えていこうとするワクワク感を感じられるようになると確信しています。
そして、10年後には、デジタルで働き方もプロジェクトの進め方も生産性も変わっているアップデートした建設業界になっていると思います。
我々とともに、建設業界をデジタルで変革していきましょう。
【参考】大学生が思う「デジタル化が進んでいる領域」
1位:ロボット(35.8%)
2位:測量ドローン(30.7%)
3位:XR(24.8%)
※BIMは4.8%とトップ3とは大きく離れています。
以上
- BIM設計-生産-施工支援プラットフォーム「BuildApp」について
「BuildApp(ビルドアップ)」は、設計事務所やゼネコンが作成したBIM設計データをより詳細なデータに置き換え、各建設工程で必要なデータとして利活用し建設工程全体の生産性向上を実現するクラウドサービスです。設計積算から生産・流通・施工管理・維持管理までをBIMでつなぐ複数のサービスにより、各プレイヤーに合わせたサービスを提供します。設計・施工の手間・手戻りをなくし、生産・流通を最適化して、コスト削減と廃棄物・CO2削減に貢献します。
「BuildApp」は、建設サプライチェーンの抜本的な効率化と未来へ繋がる成長をサポートし、皆さまと一緒に建設業界をアップデートしていきます。https://build-app.jp/
- 野原ホールディングス株式会社について
野原ホールディングスを中心とする野原グループは、「CHANGE THE GAME.クリエイティブに、面白く、建設業界をアップデートしていこう」のミッションのもと、これまで培ってきた知見をさらに磨き、未来につなげていくことで、より一層社会に貢献して参ります。
https://nohara-inc.co.jp
- 資料
【リリースPDF】https://prtimes.jp/a/?f=d19866-20230228-67fe7cd99b4e536b4ec4901e2c2b51e1.pdf
【調査結果別紙】https://prtimes.jp/a/?f=d19866-20230228-7fd7705f93615dd820a2c20f8ae34e04.pdf
- 参考
・BIMとは、建築物のデジタルモデルに、部材やコストなど多様な属性データを追加した建築物のデータベースを持たせ、設計・施工・維持管理の各プロセスを横断して活用するためのソリューションです。野原グループでは、2017年よりBIM事業に注力しています。