水曜日, 8月 6, 2025
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ジャカルタ近郊で約4,100戸の複合都市開発事業に着手 ~現地不動産開発大手と共同で2041年完成目指す~

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)はインドネシアの不動産開発大手シナルマス・ランドと共同で住宅や商業施設等を一体的に開発する「タウンシップ(複合都市開発)事業」に着手します。ジャカルタ近郊の大規模都市開発プロジェクト「コタ・ウィサタ(Kota Wisata)※1」に隣接する約156.5haの敷地で戸建分譲住宅と店舗併用住宅を合計約4,100戸建築・販売する計画です。約110区画の商業用地も整備し商業施設やスポーツクラブ、学校などを誘致します。

 開発主体は当社子会社のインドネシア住友林業とシナルマス・ランドのグループ会社クルニアスブール・プルマイとの合弁会社クルニア・シネルギ・マスです。総事業費は約1,370億円※2で、年内に販売を始め2041年までの引渡完了を目指します。成熟した魅力的な街並みと高いブランド力を有する「コタ・ウィサタ」との一体開発で、住民の生活利便性とタウンシップの魅力向上につなげます。

■大規模都市開発プロジェクト「コタ・ウィサタ」の概要

 経済成長が続くインドネシアは依然として人口が増加傾向にあり、主に中間層の住宅需要が拡大しています。特にジャカルタ郊外は高速道路やLRT(軽量高架鉄道)の開通・拡張により都市開発が活発化し、ジャカルタ通勤圏として人口増加が続いています。

 「コタ・ウィサタ」はジャカルタ中心部から南東25kmのボゴール県北部に位置し、シナルマス・ランドが1996年から開発を続けてきた同社の代表的な大規模都市開発プロジェクトの一つです。既存開発面積は約480ha、累計販売戸数は約11,800戸に上ります。ジャカルタ首都圏方面へはタウンシップと直接つながる主要幹線道路(JORR2)を使って車で約40分とアクセスが良好です。タウンシップ内の商業エリアにはショッピングモール・学校・飲食店・クリニックなど生活関連施設が充実しています。また今年8月末にはエリア初のホテルがオープン予定で、住宅・商業・宿泊施設が融合した総合開発により地域全体のブランド力が今後さらに高まっていく予定です。住宅エリアは緑豊かな落ち着いた環境で、ジャカルタ通勤者を中心に快適な郊外生活を求める顧客から高い支持を得ています。長年にわたる都市機能の整備と地価の安定的な上昇により住民の資産価値が向上し、「コタ・ウィサタ」内での住み替え需要が活性化するなど、開業以来、高評価を維持しています。

 

■本プロジェクトの参画意義

 当社は日本や米国、豪州等の住宅・緑化事業で培ったノウハウを活かし、設計・施工管理の技術を提供して住宅品質を高め、ランドスケープ設計の提案等を通じてインドネシアの人々のより豊かな暮らしに貢献します。開発地内の一部施設を木造で建設する計画を進めており、当社は設計協力に加えて木質建材の選定や調達も視野に、同国で展開する木材建材の製造・流通事業とのシナジーを追求します。一部の施設の木造化を含め環境に配慮した開発を進め、環境認証「EDGE」※3の取得を目指します。

 本プロジェクトは当社がこれまでインドネシアで手掛けてきた不動産開発の中で最大の規模で、同国での開発事業の規模拡大の起点になり長期的な収益安定化に資する重要な案件です。当社は2017年にインドネシアの住宅市場に参入して以降、計画・開発中の案件を含め5プロジェクト・総供給予定戸数約2,100戸の住宅開発を手掛けています※4。これまでは戸建分譲住宅の開発が主でしたが、多数のタウンシップ開発実績を持つシナルマス・ランドとの協業により同国で初めて大規模なタウンシップ開発に参画します。本プロジェクトでは今後の事業展開に活かす目的で、インフラやランドスケープの整備、商業施設・学校の誘致など総合的な開発力を強化します。引き続き現地不動産デベロッパーと強固なパートナーシップを築き、インドネシアでの事業機会を増やしていきます。

アジア他地域では2024年3月からベトナム・ホーチミン市で、約41haの敷地で総戸数約6,700戸の大規模タウンシップ開発事業※5を展開しています。インドネシアでもタウンシップ開発の知見を蓄積し、今後はアジア地域全体で都市機能を包括して開発する大規模なタウンシップ開発事業を拡大していく方針です。

【インドネシアでの当社住宅・不動産開発案件】 ※2025年8月現在

■プロジェクト概要(予定)

所在地   :インドネシアボゴール県グヌンプトゥリ郡

敷地面積  :約156.5ha 

用途・総戸数:戸建分譲住宅 約3,800戸、店舗併用住宅 約300戸

事業期間  :2025年~2042年

販売期間  :2025年中に戸建分譲開始、2041年完売

■シナルマス・ランド(Sinarmas Land Limited) 概要

所在地   :108 Pasir Panjang Road #06-00 Golden Agri Plaza Singapore, 118535

設立    :1994年

事業内容  :インドネシア、オーストラリア、中国、マレーシア、イギリス、シンガポールでの不動産開発・投資事業

■クルニア・シネルギ・マス(PT. Kurnia Sinergi Mas) 概要

所在地   :Ruko Sentra Eropa Blok F23-24, Jl. Transyogi Km. 6, Kelurahan Ciangsana, Kecamatan Gunung Putri, Kabupaten Bogor, Provinsi Jawa Barat, 16968, Indonesia

設立    :2024年12月

事業内容  :インドネシア・ジャカルタ近郊でのタウンシップ開発事業

持分比率  :クルニアスブール・プルマイ(PT. Kurniasubur Permai)  51%

インドネシア住友林業(PT. Sumitomo Forestry Indonesia) 49%

■8月1日 都内で行ったサイニングセレモニー

 住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では事業方針の1つに「グローバル展開の進化」を掲げており、今後も国内外での不動産開発を推進し、長期ビジョン実現に向けて収益基盤を強化していきます。

※1.インドネシア語で「Kota(コタ)」は街、「Wisata(ウィサタ)」は観光を意味する。既存街区は世界各国の都市やエリアをテーマにした街並みが特徴。

※2.2025年8月1日のTTMレートに基づきIDRを基軸通貨としてUSDを介して換算(1 USD=16,475 IDR、1 USD=150.79 JPY)

※3.世界銀行関連機関IFCが開発した建築環境認証で、建てるときのCO2排出量(エンボディドカーボン)、建築物のエネルギー効率、水使用量を現地の一般仕様に比べてそれぞれ20%以上削減する必要がある。

※4.本リリースのプロジェクトを除いた数値

※5.2024年3月28日リリース「住友林業・熊谷組・NTT都市開発 ベトナム・ビンズン省での大規模タウンシップ開発に共同参画」。尚、2025年7月1日付で行政区画の再編によりビンズン省はホーチミン市に統合された。

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