跳ね上がる不具合指摘数、今からでも対処を
個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)は、2023年3月に当社が完成検査時の新築一戸建てインスペクションを実施した物件のうち、およそ3件に1件が未完成であったことを専門家の解説と共に公開致しました。詳しくは、下記コラムをご覧いただき、本件に関する取材やお問い合わせがございましたらお気軽にお問い合わせください。
■未完成箇所が多い物件は不具合も多い
戸建ての工事が完成し、施主に引き渡しをする直前に行われる最後の検査のことを「完成検査」と呼びます。今年の3月の完成検査時に当社がインスペクション(住宅診断)を実施した結果、「外構(庭)がまだ仕上がっていない」「照明の設置が追いついていない」など、完成に至っていない状況の物件が約33%、つまり、およそ3件に1件が未完成であったことがわかりました。また、未完成な箇所が3箇所以上になると、不具合の指摘数は跳ね上がり、下記のような結果となりました。
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未完成度低<外構のみ未完成>→1件あたりの不具合指摘数 平均11箇所
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未完成度中<外構+1箇所が未完成>→1件あたりの不具合指摘数 平均13箇所
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未完成度高<外構+2箇所以上が未完成>→1件あたりの不具合指摘数 平均29箇所
■なぜ未完成のまま引き渡しに?
他の業界同様、建築業界も3月が決算月であることが多く、3月中に引き渡しまで済ませないと、月内に売り上げを立てることができません。そういった理由から、工事途中で遅れが生じていても、3月に引き渡しを迎える予定の物件では、引き渡し予定を翌月以降にずらすことなく、無理なスケジュールで詰め込まれることがあります。それに伴い、時間のないなかで突貫工事を行うので、どうしても不具合が発生しやすくなってしまうということが予想されます。
■対処法は?
これから引き渡しという方は、上記のような傾向があることを踏まえて、できるだけ引き渡し前インスペクションを入れておくことが重要です。仮に、引渡し前のインスペクションが難しい場合でも、なるべく早めに不具合を洗い出しておくことで、補修してもらう交渉がしやすくなりますので、引渡し後だとしても第三者のプロによるチェックを入れることをおすすめします。
<調査概要>
・調査方法:当社検査結果より抽出
・調査対象:2023年3月中に当社サービス「新築一戸建てホームインスペクション」を実施した物件
・調査件数:63件
・調査期間:2023年4月3日~4月6日
詳しい解説はコラムでご紹介。 取材での解説もお受けしております!
https://www.sakurajimusyo.com/guide/35492/
■不動産の達人 株式会社さくら事務所■ (東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加)
株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行なう「不動産の達人サービス」を提供、60,000組を超える実績を持っています。