当初希望していた通勤・通学時間より約17分遠くても妥協できる。「宅配ボックス」を妥協した人の6割以上が「妥協しても問題なかった」
不動産情報サービスのアットホーム株式会社(本社:東京都大田区 代表取締役社長:鶴森 康史 以下、アットホーム)は、過去2年以内(2020年10月以降)に、一戸建て・マンションを購入した18~50歳を対象に途中でこだわるのを諦めた条件・設備に関する調査を実施いたしました。
<トピックス>
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住宅価格の妥協ラインは予算の1.3倍
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当初希望していた通勤・通学時間より17.6分遠くても妥協できる
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5人に1人が「収納スペース」「リビングの広さ」「外観のデザイン」を妥協
それぞれにおいて6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答
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妥協した設備の最多は「宅配ボックス」で6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答
一方、「妥協はしていない」が44.3%と設備にはこだわる様子
<調査結果>
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住宅価格の妥協ラインは予算の1.3倍
当初希望していた通勤・通学時間より17.6分遠くても妥協できる
Q.「住宅価格」「契約時の築年数」「広さ(延床面積)」「最寄り駅までの徒歩分数」「通勤・通学時間」を教えてください。(自由回答)
Q.当初の「住宅価格の予算の上限」、当初希望していた「築年数の上限」「広さ(延床面積)の下限」「最寄り駅までの徒歩分数の上限」「通勤・通学時間の上限」を教えてください。(自由回答)
住宅価格を妥協したと答えた人の中で、実際の住宅価格と当初の価格の予算の上限を聞き、住宅価格の妥協ラインを「実際の住宅価格÷当初の住宅価格」で算出したところ、全体で予算の1.3倍まで妥協していたことが分かりました。
築年数を妥協したと答えた人の中で、築年数の妥協ラインを「契約時の築年数-当初希望していた築年数の上限」で算出したところ、全体で当初より11.1年古くても妥協していたことが分かりました。妥協しても問題なかった理由を聞いたところ、「建物自体は免震構造で、共用部分の清掃・管理もきちんとなされていたため(中古マンション)」といった声がありました。
また、広さも同様に算出したところ、全体で当初より14.0㎡狭い物件で妥協していました。妥協した人に妥協して問題なかった理由を聞いたところ「手持ちの家具をおいても何とかなったから(新築マンション)」といったコメントがありました。
最寄り駅までの徒歩分数は全体で当初より8.6分、通勤・通学時間は全体で当初より17.6分遠くても妥協していました。妥協して問題なかった理由を聞いたところ、最寄り駅までの徒歩分数を妥協した人からは「自転車を使えばすぐだったから(新築一戸建て)」、通勤・通学時間を妥協した人からは「以前と同じくらいの時間帯の出勤で済んでいるから(中古一戸建て)」といった声がありました。また、「在宅勤務が増えたので妥協しても問題なかった(新築マンション、中古マンション、中古一戸建て)」という現代ならではの声も複数見られました。
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5人に1人が「収納スペース」「リビングの広さ」「外観のデザイン」を妥協
それぞれにおいて6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答
住まいの条件の中で、妥協したことを聞いたところ、「収納スペースの広さ」で27.0%と最も多く、次いで「リビングの広さ」23.5%、「外観のデザイン」22.8%と5人に1人が妥協していました。妥協してどうだったかを聞いたところ、いずれも6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答しています。
「収納スペース」は、自分や家族の持ち物が多いと妥協しづらい条件の一つですが、妥協した人の73.1%が妥協しても問題なかったと回答しました。実際に妥協して問題なかった人からは「断捨離する良い機会になるから(中古マンション)」といった前向きなコメントが見られました。
「リビングの広さ」は、家族がくつろぐ空間のため広ければ広いほど良いと考えがちですが、妥協した人の77.7%が妥協しても問題なかったと回答しました。理由を聞いたところ、「物を出しっぱなしにしないことで広々使えるから(新築一戸建て)」「住んでしまうと狭さを感じなかったから(中古一戸建て)」という声がありました。
「外観のデザイン」は、家の顔ということもあり、おしゃれさやありきたりでないデザインにこだわりたい部分ではありますが、妥協した人の84.6%が妥協して問題なかったと回答しました。理由には「住んでみたら気にならなかったから(中古マンション)」「自分では妥協したと思っていても意外と来客に褒められたから(新築マンション)」といったコメントが見られました。
一方、妥協した人の中で、「妥協して後悔している」割合が最も少なかったのは「外観のデザイン」3.3%、次いで「階数」6.8%でした。特に「外観のデザイン」は妥協した割合が22.8%と3番目に多いため、妥協できて、かつ後悔しない条件と言えそうです。
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妥協した設備の最多は「宅配ボックス」で6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答
一方、「妥協はしていない」が44.3%と設備にはこだわる様子
住まいの設備の中で、妥協したものを聞いたところ、最も妥協していたのは「宅配ボックス」で16.8%でした。次いで「ウォークインクローゼット」15.5%、「床暖房」15.3%でした。
「宅配ボックス」は、再配達を頼むことなく、自分のタイミングで受け取れる便利な設備ですが、妥協した人の67.2%が妥協しても問題なかったと回答しています。実際に妥協して問題なかった人からは「置き配を利用できるから(新築マンション)」「お互いの休日に上手く受け取ることができているから(新築一戸建て)」といったコメントがありました。
「ウォークインクローゼット」は、洋服などをたくさん持っている人には気になる設備ですが、妥協した人の59.7%が妥協しても問題なかったと回答しました。理由としては「普通のクローゼットで十分、使い勝手に問題はないから(新築マンション)」「和室の収納を工夫して、バッグやベルトなどの保管場所を増やしたから(中古一戸建て)」という声がありました。
「床暖房」は、寒い冬でも快適に過ごせる設備ですが、妥協した人の52.5%が妥協しても問題なかったと回答しました。妥協した人からは「気密性の高い家にしたのでそんなに寒くないから(新築一戸建て)」「他の暖房機器があれば十分だから(中古マンション)」といったコメントがありました。
一方、「妥協はしていない」と回答した人は44.3%でした。条件を妥協していない人の割合19.0%と比べ割合が高いことから、多くの住宅購入者が設備にはこだわって住まいを選んでいるようです。
<調査概要>
■調査対象/過去2年以内(2020年10月以降)に住まいを探し、一戸建て・マンションを購入した18~50歳の男女400名
■調査方法/インターネットによるアンケート調査
■調査期間/2022年11月1日(火)~11月4日(金)
※小数第2位を四捨五入しているため、合計100%にならない場合があります。
<調査結果について>
アットホームでは本調査をはじめ、賃貸物件に住む人や一戸建て・マンションを購入した人などに住まいに関する調査を定期的に行っています。その他に「不動産取引における書類のオンライン化・電子サイン関する実態調査」や「住まい探しで見落としがちな物件情報ランキング」など不動産業界のトレンドに合わせた調査も実施しています。過去の調査結果など詳細につきましては、ぜひお問い合わせください。